各部門とスタッフ
リハビリテーション科
当院リハビリテーション科では理学療法、作業療法、言語聴覚療法の3部門からなり、基本的動作、応用的動作、言語機能や摂食・嚥下機能などの改善を図ります。対象となるのは、脳血管疾患をはじめとして神経難病、運動器疾患、呼吸器疾患、小児疾患、廃用症候群などで、さまざまな疾患にチームで対応しております。脳血管疾患は脳卒中ケアユニット(SCU)で脳卒中発症直後より手厚く介入し、脳卒中計画管理病院として、地域連携パスを通して近隣の回復期リハビリテーション病棟に紹介しています。また、地域包括ケア病棟でも、専従の理学療法士を中心に包括的なリハビリテーションを提供しています。
とは運動療法、物理療法などの手段を用いて、主として基本的動作能力(起きる、座る、立つ、歩く、階段昇降等)を回復させることを目的とします。
とは作業活動を通じて、主として応用的動作能力(食事を摂る、トイレに行く、入浴する、家事をする等)を回復させることを目的とします。「作業」とは、食べること、入浴することなど、人の日常生活に関わるすべての諸活動のことを指します。
とは、主として言語機能や聴覚機能が低下しコミュニケーションに問題が生じた方や、摂食・嚥下機能に障害がある方に対し、機能の回復、能力の向上、維持を目的とし各種検査、評価、訓練、指導及び援助を行うことをいいます。
われわれリハビリテーション科は、これら3部門が密に連携して医師、看護師、その他メディカルスタッフとともに患者さんの社会復帰のお手伝いをしております。
新型コロナウィルス感染症に対して、万全の感染対策を施し、安心安全なリハビリテーションに取り組んでいただけるように配慮しております。
臨床検査科
この部門は大きく分けて「検体部門」「病理部門」「生理機能検査部門」の三本柱から成り立っており、医学検査のエキスパートの 日夜患者様の生体情報や血液、体液等を用いて、迅速かつ正確に分析して診断補助に大きく貢献しているのが 検査科の仕事です。
現代西洋医学では臨床検査をしなければ診断はつかないと言っても過言でないくらい重要なポストが臨床検査科です。
検体部門
患者様の体液、細胞、組織、排泄物などを調べるもので、下記のような検査があります。
- 血液検査
- 血液一般この検査は血液(全血)を用いて血球を構成している赤血球・白血球・血小板等の数や形態を調べます。また血液の止血凝固系も調べて 凝固因子の減少から先天性や後天性の病気の診断に連結しています。
- 血液生化学検査
- 採血した血液を凝固するまで(約5~6分)室温にて放置したのち遠心分離器機にかけ血清と血餅に分離し、血清部分を用いて、糖質 、脂質、蛋白質、電解質など化学分析して肝機能や腎機能、病態やアレルゲンに対する抗体や血液型、免疫検査やホルモン、腫瘍マーカー感染症を調べる時もこの血清が用いられます。
- 輸血管理
- 交差試験、照射、から発注、払い出しまで一元管理を行っている、一元化にする事により医療事故を未然に防げる。安心して輸血療法が受けられるよう24時間体制をとつております。
- 尿検査
- 尿一般検査は、試薬を含んだ試験紙を器械が読み取り、蛋白・糖・潜血等10項目を1分後には判定し結果を報告しております。
- 尿沈査
- 尿を遠心させ沈殿物を顕微鏡にてしらべ白血球や赤血球、異常細胞などが有るか無いかを調べます。
- 便検査
- 寄生虫については、国内ではほとんど心配がなくなり検査も減少傾向であり、現在検便といえば、便潜血反応検査主です。
- その他検査
- 髄液、胸水、腹水、胃液、十二指腸液、を用いて細胞数や細胞分類や化学分析検査も行っております。
- 感染症検査(微生物等)
- 細菌検査室で、主に喀痰、便、尿、を検体として感染症を起こす菌と起こさない菌の同定や薬が効くか効かないかを調べる感受性試 験をしている。
- 人に感染する微生物の数は500種類あると言われる。主な常在菌は口腔や鼻腔、咽頭には、好気性、通性嫌気性菌群、α・β溶血性連鎖球菌・非病原性Neisseria属・インフルエンザ菌コアグラーゼ陰性ブドウ球菌・嫌気性菌は、Peptococcus属・Veillonella属・乳酸桿菌・嫌気性連鎖球菌群。
- 大腸・小腸には上記以外に腸球菌・緑膿菌・嫌気性菌でウエルシュ菌 Bacteroides属らの菌が検出される。現在結核感染症が増加傾向にありこの菌は、主に喀痰より検出されます。
病理部門
検体検査に属しますが、検査材料が生検(バイオプシー)と 呼ばれる(胃、大腸、皮膚、肺など)患者様の各臓器の一部から内視鏡的、エコー下、CTガイド下針生検、あるいは外科手術などで採取(1~5mg)組織を肉眼写真撮影や、見やすいように染色して顕微鏡で観察します。
病理組織学的診断をして、診療に寄与します。細胞診もこの部門で検査しています。細胞診は 細胞形態を観察し、腫瘍細胞の早期発見、診断につながる。病理組織検査と細胞診検査 ともに良性、悪性腫瘍の診断には絶対に不可欠な検査です。
生理機能検査部門
検体検査とは異なり、人(患者様)が対象になり、安静時に行う検査と運動や薬剤などを負荷して行うものがあります。
生理機能検査は生体情報を、機器をもちいて患者様より直接とらえ診断補助に取り入れられています。生理検査項目と適応を下記に列挙します。尚、新しい機器を入れ、各種ドックにも対応しています。
- 心電図検査
- 虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、不整脈、電解質異常、治療薬剤の投与効果などの検査です。
- ホルター心電図
- 携帯が可能で日常生活中に起こる心電図異常をとらえます。発作性不整脈、虚血性心疾患、薬剤効果の判定、心臓リハビリ評価などの検査です。
- トレッドミル運動負荷試験
- 負荷量を経時的に増量可能なベルトの上を歩行させる方法で検査を行います。虚血性心疾患(冠動脈硬化症)の検査です。
- 血圧脈波図検査
- 上腕・足首の血圧を測定します。
- 心臓弁膜症、高血圧症、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病、レイノー病)などの診断に適しています。
- 脳波検査・誘発電位
- 脳の微弱電気活動を、頭皮上から電極により導出して増幅し記録します。
- てんかん、脳腫瘍、脳血管障害、頭部外傷、各種中毒、循環不全、肝昏睡脳死判定などの検査です。
- 筋電図検査・誘発筋電図
- 筋肉(筋線維の興奮による)の電気的活動を、針電極などにより導出して増幅し記録します。
- 誘発筋電図では、運動ないし感覚神経を電気刺激して伝導速度を測定します。筋実質性病変、筋ジストロフィ、多発性筋炎、重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化などの診断検査です。
- 呼吸器機能検査
- マウスピースを口にくわえて息を吸ったり吐いたり止めたりして行う検査です。拘束性障害(肺線維症、胸膜疾患、胸郭変形、肺結核)、閉塞性障害(慢性気管支炎、気管支喘息、肺気腫)などの検査です。
- 超音波検査
- 目で見る聴診器とも言われ”山びこ”の原理を利用して、生体内の形状や性状、血流などを画像として描出し解析・診断します。
- 超音波検査は胆石、腎石、腫瘍検出等に威力を発揮でき患者様に苦痛を与えなく無害で容易に検査が出来るのが特徴です。
- 体表超音波では甲状腺、乳腺の腫瘍、腹部超音波では各臓器の腫瘍や消化管(大腸、盲腸)等の検査が出来ます。
- 心臓超音波検査では、弁膜症、先天性心疾患など各種心疾患の検査をします。
栄養管理室
クックチル方式による入院中の患者様の栄養管理(食事提供)を行っています。
1.スタッフ構成
- 管理栄養士:3名
- その他:14名
2.特徴
- 安心して、おいしく食べていただける食事・患者サービスの提供
病院の食事は、入院生活の中でも楽しみであり、退院後の食事療法の指標として重要です。患者さん個々の、疾患、咀嚼能力、嚥下能力、食欲などに応じた食事提供に取り組んでいます。また、季節に合わせた行事食の提供を行っています。 - チーム医療への取り組み
入院時には、全患者へ栄養管理計画書を作成し、病態に応じた栄養管理を実施しています。また、栄養サポートチーム、褥瘡対策チーム、緩和ケアチーム、嚥下チームなど、医師や多職種と連携したチーム医療にも参画し、管理栄養士の立場から、患者さん個々の栄養状態に応じたサポート(食事内容の個別調整や退院後の食事相談など)を行っています。
3.栄養食事指導
健康維持には、毎日の食事が基本であり、「食」が担う部分は大変重要です。
私たち管理栄養士は、医師の指示に基づき、生活習慣改善や栄養状態の改善を目的に、栄養食事指導を行っています。糖尿病、高血圧症、腎臓病、脂質異常症、肥満などで食事療法が必要な方、術後や化学療法などの副作用で食事が進まない方、嚥下機能が低下しており、食事内容(形態)に工夫が必要な方などの栄養相談(入院・外来)も受け付けています。ご希望の方は医師へご相談ください。
事務部
- 企画課
- 事業計画の策定・分析・企画・立案に関する業務、職員の業績評価・資金管理・財務管理に関する業務、医療機器・医薬品・各種消耗品等の購入に関する契約業務、不動産(土地・建物等)の管理業務の他、入院及び、外来患者様の受付業務、診療費の算定・保険請求業務、社会事業と多岐にわたる業務を担当しています。また、診療情報の公開に関する業務も、企画課が担当しています。
- 管理課
- 職員の採用・退職などの人事に関すること、給与、福利厚生、院内の会議、教育研修に関する事項、庁舎管理などの他、院内・院外業務の調整を図る業務を行っております。また、院内におけるボランティア活動の受け入れ、地域医療研修センターの運営なども行っています。