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ご挨拶

令和5年度を迎えて

独立行政法人国立病院機構     
舞鶴医療センター 院長 法里 高

 日頃より当院の運営に関し、皆様からご支援、ご協力を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

 日ごとに少しずつ寒さが和らぎ、春の爽やかな風とともに新しい年度となりました。病院前の桜並木も例年どおり華麗に色づき、今年は桜満開の時期に、新たに35名の採用・異動者の職員をお迎えし、辞令交付を行うことができました。新たに新社会人となられた皆様、おめでとうございます。当院並びに国立病院機構の職員となられたことを大変うれしく思い、心からお祝いいたします。

 さて、新たな年度を迎えるに当たり、2点ご報告を申し上げたいと思います。

 1点目は、2024年度から適用される医師の時間外労働規制への対応です。適用まで残すところあと1年となり今年度は具体的な対策が必要となりますが、その第一歩として、まずは医師の正確な労働時間を把握することが重要です。しかし、現状では必ずしも正確に把握できているとは言い切れません。理由として、現在は手書きの勤務時間管理簿を使用していますが、記載漏れや記載誤り、あるいは職員により記載の正確性にばらつきがあり、記載内容に若干の差異が生じているためです。

 そこで、ようやくではありますが、国立病院機構でもいわゆるタイムカードに相当するものとして、ICカードを用いた勤務時間システムを導入することとなりました。これが稼働すれば労働時間を客観的に確認することが可能となります。現在、全国の国立病院機構で順次導入が進められており、当院でも3月から一部の部署でテスト稼働を行っています。医師も含めた全職員での本稼働は、テストの状況次第ですが夏頃となる見込みです。昨年度からは勤務負担軽減部会も発足させ、医師も含め全職員の負担軽減に関する検討を行っておりますので、今年度は勤務時間システムによる労働時間の結果も確認しつつ、新たな対策を検討していく予定です。

 2点目は、当院附属の看護学校についてです。舞鶴医療センター附属看護学校は3年課程の看護専門学校として昭和23年3月に開設され、昭和31年4月には西日本で最初の看護士(男子)養成を開始、令和5年3月現在では2,868名の卒業生を輩出し、当院及び京都府北部地域の看護師需要に寄与してきたところです。しかし、近年では少子化と学生の4年制大学への志向の高まりにより定員割れが続いているため、経営的に厳しい運営を余儀なくされており、学生募集活動の強化や経営改善を図ってきましたが、依然厳しい状況が続き大幅な改善は困難な状況にあります。

そのため、国立病院機構本部、及び京都府と協議を重ねた結果、このまま看護学校を運営していくことは母体病院の経営にも影響を与え、強いては地域の医療体制にも影響を与えかねないことから、誠に残念ではありますが閉校する判断に至りました。閉校時期は令和6年4月の入学を最後に令和9年3月末をもって閉校する予定としております。今後、看護学校の建物については、当院が実習を受け入れている学校に教育実習の場として提供し、京都府北部地域における看護師需要に貢献していきたいと考えております。

 以上の2点とともに、5月には新型コロナが5類に引き下げられる等、変わりゆく新たな時代に対応していくことが求められる1年になろうかと思われます。今年度も職員一丸となって病院運営に努めてまいりますので、一層のご指導、ご鞭撻をいただきますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。