防衛大学校National Defense Academy

防大かわら版

防大かわら版vol.174

防大かわら版

掲示内容一覧

  • 中期を振り返って
  • 後期学生隊学生長としての決意、抱負等
  • 入校へのアドバイス
  • 学生シンポジウムを終えて
  • ICCに参加して

中期を振り返って

宇賀田 学生

 中期第1大隊学生長として、私は「雄風高節」を中期運営方針としました。
 令和7年度第1大隊年間運営方針「1大隊ブランドの確立」の下、最も期間が長く行事や競技会が多い中期は、学生間の関わりや校外と交流する機会も増えるという特性があり、中期運営方針には1大隊の学生が様々な場面で協力し、切磋琢磨することで相互に高め合う「雄風」となり、まるで天高く伸び上がる竹(「高節」)のように、大きく飛躍することのできる期間にしたいとの思いを込めました。このため、「学生相互の交流」と、「互いに切磋琢磨し合える環境作り」を目標に掲げ大隊を運営しました。
 具体的な取り組みとして、中期の当初から中隊・小隊規模の朝礼回数の追加を行い、中隊・小隊学生長を主体として学生間の交流機会を増加させるとともに、学年を超えて他の学生に興味や関心を持つ意識や雰囲気づくりを目指しました。そして、それを小隊や中隊の垣根を越えるよう拡大した結果、1月の開校記念祭へ向けた準備活動や、各種競技会において、企画・運営に関わるスタッフが献身的に参画する姿に加え、選手が大隊の優勝を目指して準備や練成に主体的に取り組む姿や、選手に選出されなかった学生が大隊の代表として戦う選手達と同じ気持ちになって一生懸命応援する姿を見ることができました。この場面に学生の心が一つになった瞬間を感じ、この大隊に所属したことを心から良かったと思えました。
 また、年末には中隊対抗方式による学年別競技会を企画し、学生が所属中隊の優勝を目指して一丸となっている様子を見て、それぞれの中隊に対する愛着心や帰属意識の高揚を実感し、これらのことに貢献できたことは大きな成果でした。
 こういった取り組みや体験の過程によって、学生舎生活の中で関わりの少ない他中隊の学生とのつながりや、学年を超えた団結というものを1大隊の学生皆が心に感じることができたと思っています。各種競技会の結果が必ずしも望んだものとならなかったのは残念ですが、1大隊特有の学生相互の交流と切磋琢磨できる雰囲気を、1大隊ブランドとして後期そして来年度に申し送ることができたことが最大の収穫です。
 未熟で至らない部分が多々あった勤務でしたが、1大隊の学生や指導教官の方々がサポートしてくださったおかげで中期を全うすることができました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

野原 学生

 私は、学生一人ひとりが目標を持ち、それに向けて頑張り続けることができる2大隊を作りたいと考え、大隊学生長を希望しました。中期は、多くの行事があり、その思いを達成するにはそれらに向かって一人ひとりが努力をするとともに、日常生活とのメリハリをつけることが重要だと考えました。努力しメリハリのある生活を継続していくことで、2大隊員一人ひとりが成功体験を積み重ね、目標を実現することができる2大隊にしたい、その様な思いから、中期大隊学生長の勤務目標を「継続」としました。
 しかしながら、メリハリをつけるために中期を通じて様々なことに取り組んだものの、その目的や意図を全学生に十分に理解してもらえることは少なく、予想していた様な結果が生まれないことが多々ありました。自分の考えを正しく理解してもらうこと、また情報を組織の末端まで行き渡らせることは想像以上に容易ではないと感じました。
 一方で、情報が正しく伝わり、意図が理解された場合には、こちらが考えていた通りの結果を出すことができ、情報の伝え方ひとつで、取り組みの成果や受け取られ方が大きく変わることも学びました。この経験から情報の伝達方法について試行錯誤を重ねるにつれ、2大隊員が同じ認識を持ち、同じ目標に向かって団結して動いていくのを感じました。
 開校祭では、学生全員が団結しお互いを支え合いながら努力し続けてきた成果を、来場者の皆様にお見せすることができたと考えます。何事も一筋縄ではいかない事ばかりでしたが、皆と協力し、考え続けることによって、大きな目標を達成し得ることを身をもって感じた中期でした。この経験を生かし、任官後も自身の考えをしっかりと伝え続け、皆と共に目標に向かって頑張っていきます。

柿元 学生

 令和7年度、70期が率いる第3大隊は、年間運営方針を「3大隊のブランド化」と定めました。最終的に、「3大隊出身」と胸を張り、各分野でリーダーとして活躍できる人材を育成することを目標としました。
 その中で、私は中期の目標を「3大隊プライド」と決め、団結・規律・士気をどの大隊よりも高い水準で維持し、「強い3大隊」「高いレベルを維持し続ける」その意識を大隊全体に浸透させることを目指しました。そのためには自分自身がまずは行動で示す必要があると考え、誰よりも3本柱を徹底するとともに、「尽」を掲げ、全員が3大隊であることを誇りに思い、「3大隊でよかった」と胸を張って言える大隊にすると決意しました。
 中期は、各種競技会が続き、校友会活動も佳境を迎える時期であり、多くの学生がそれぞれの立場・役割で力を発揮する場面がありました。防衛大学校の良さは、「人と人とのつながり」にあるとよく言われますが、それは単なる縦横の関係性ではありません。周囲に感化され、自らが周囲を巻き込み、互いに切磋琢磨していく。大隊学生長を勤めていく中でその関係こそが防大の本質的な強さであると改めて実感しました。
 第3大隊の中期は、決して順風満帆ではありませんでした。競技会で思うような結果が出ない時期もあり、棒引き総長を務めた者として、また大隊学生長として、責任を感じる場面も数多くありました。前に進もうとするたびに新たな課題や壁に直面し、判断や行動の難しさを突き付けられ、試行錯誤を重ねた中期でもありました。
 部隊に行けばすぐに結果が求められるかもしれません。しかし、防大では失敗に至るまでの過程、葛藤の行く末を誰かが必ず見ている。そして、その経験は確実に自分自身、そして大隊の糧となる。組織において、一人で成し遂げられることには限界がある。そのことを改めて実感しました。
 最後に、私は胸張って3大隊でよかったといえます。皆、本当にありがとう。これからを担う後輩たち、防衛大学校を、そして3大隊を頼んだ。
 挑戦せよ。

砂山 学生

 私が中期第4大隊学生長として掲げた運営方針は「結束」でした。中期の時期的特徴として、長期間であること、各種競技会やイベントが多くあること、海外士官学校からの留学生が来ることなどであり、この中期を通して学年・要員の垣根を超えた大隊員同士の信頼関係醸成のため、「結束」を主眼として大隊を牽引しました。
 この中期で第4大隊の「組織として」の成長を顕著に感じました。棒倒し・棒引きの競技会優勝をはじめとして、大隊の良好な服務状況や感染症蔓延防止策を維持できたのは、中隊学生長をはじめとする長期勤務学生・綱領委員長・週番学生・競技会責任者だけではなく、役職に関係なく大隊員の1人ひとりが「第4大隊のために」という思いが常時あったからだと心底感じました。第4大隊の結束力の結晶だと思います。
 私自身、壁にぶつかることも多々ありましたが、常に傍で支えてくれた同期の存在に救われ、改めて「仲間」という存在の尊さを痛感しました。そして共に大隊運営に尽力してくれた大隊本部員・各中隊学生長には感謝の念に堪えません。後輩たちには、同期や下級生との絆を何よりも大切にし、共に将来の幹部自衛官となるべき同志として切磋琢磨してくれることを願っております。
 私にとっても学生舎生活の一翼を担い得た数々の学びは、何物にも代えがたい財産となりました。この経験を糧として、今後も更なる高みを目指し精進します。

第4大隊中期運営方針「結束」
当り前のことを当り前に
やれでやるより、やるでやる
年間運営方針「鷲風雷神」
更なる高みへ 第4大隊よいしょ!!

後期学生隊学生長としての決意、抱負等

大村 学生

 後期学生隊学生長の任を拝命いたしました大村学生です。後期という年度の集大成とも言える重要な時期に勤務する機会をいただいた事に深く感謝するとともに、この防衛大学校の更なる発展のために、少しでも貢献できるよう日々努力する所存です。
 さて、今年度は学生隊年間指導方針を「自覚」と定めました。これは、現状、防衛大学校学生が抱える諸問題の根本原因が、幹部自衛官に成るという自覚の欠如に因るものであると判断したためです。前期・中期を通じ、学生が自身の為すべきことを概ね理解している一方で、具体的な行動が伴っている学生は少ないと認識しています。
 この状況を踏まえて私は、後期の運営方針を「理想を持て」としました。学生がある程度為すべきことの方向性を認識しているにもかかわらず、行動が伴っていない原因の一つが、明確な理想像がない事、また具体的な目標とすべき姿を自分に落とし込めていない事だと考えたためです。私は後期を通して、学生一人ひとりに明確な理想像を抱かせることに着意し、彼らの内面的な部分にアプローチすることを重視して勤務してまいります。
 今年度の後期は例年行われる各種競技会や訓練に加えて、第五大隊制への円滑な移行を図るため、様々な整備・準備が必要となります。そのため今年度は特に短いと感じる学生が多いはずです。しかし、このように短期で集中するべき時期だからこそ、自分がどういう人間でありたいのか、防大生はどう在るべきなのかという風に、思考を巡らせるべきであると私は考えます。
 後期を終えた時に、学生の中に「自覚」の素地ともいえる何かを少しでも醸成できれば、私としては大変嬉しく、有難いことです。来る卒業式の日、在校生・卒業生共に「良き一年であった」と感じられるように全力を尽くしてまいります。

入校へのアドバイス

市川 学生

 4月に入校される74期生の皆さん、この度防衛大学校に合格されましたこと、心よりお祝い申し上げます。今回は入校を目前に控えた74期生に向けて、入校へのアドバイスを3つ述べさせていただきます。
 まず1つ目は勉強についてですが、入校までに新たに学んでおかなければならない事はありません。防衛大学校では、高校で学習した内容を発展させていく形で新たな事を学びます。そのため高校で学習した事をしっかりと理解していれば防衛大学校で新しく学習することもきちんと理解することができます。しかし入校するまで自由に使える時間はまだまだあります。是非そうした時間を活用して苦手な科目の復習や、幹部自衛官になるにあたって将来不可欠となる英語の学習に取り組んでみてください。また、本や新聞を読んで新しい事を学ぶのもおすすめです。入校まではとにかく学ぶ姿勢を大切にして過ごしてください。この期間で得た知識が将来きっと役に立つはずです。
 2つ目は運動についてです。防衛大学校に入校するにあたって、体力面で心配な人も多くいると思います。しかしその心配は必要ありません。たとえ体力に自信がなくても、防衛大学校に入校すれば教官による手厚いサポートのもと着実に体力を向上させていくことができます。入校後、訓練で困難に直面しても、絶対に同期が助けてくれます。そして、最後は自分自身が向上心をもって体力錬成に励むことができるか次第です。そのため必ずしも入校までにアスリートのように体を鍛えておく必要はありません。しかしどうしても入校後に体力面でついていけるか不安な人は今のうちからランニングや水泳に取り組んでおいた方が良いかもしれません。
 そして3つ目のアドバイスですが、入校前の決意を大切にしてください。防衛大学校に入校すると、様々な面で今よりも格段に忙しく厳しい日々を過ごすことになります。そうした防衛大学校での新しい生活に忙殺されて、多くの学生が初心を忘れてしまいます。なぜ自分は防衛大学校に入校したのか、なぜ自分は幹部自衛官を目指すのか、そういった事を改めて考えてみてください。入校前の決意を胸に刻んでおけば、入校後に挫けそうになっても目標を見失うことなく立ち直ることができるはずです。
 最後に、皆さんが国防という崇高な任務に就く事を決意して防衛大学校を選んでくださったこと、一学生としてとても嬉しく思います。防衛大学校での新たな生活に向けて不安なことは多々あるでしょう。しかし入校すれば同期や上級生、教官があなたを助けてくれます。是非安心して防衛大学校に入校してきてください。4月に皆さんと会える事を楽しみにしています。

柳澤 学生

 防衛大学校に合格された皆さん、合格おめでとうございます。将来の幹部自衛官を目指して第一歩を踏み出そうとしている皆さんに、心から敬意を表します。一方で、きっと今みなさんは、春からの防大生活に期待と不安でいっぱいだと思います。そこで私は、皆さんの1つ上の先輩としてアドバイスを送ります。
 私は、防衛大学校の学生舎生活において一番大切なことは「考えること」であると考えます。与えられた仕事や日々の学生舎生活がただの作業や形だけのものになってはいけません。学生舎におけるルールや規則は全てに意味や意義があります。しかし、その意味や意義は自分で考えて見つけ出さなければなりません。慣習や規律の表層的な部分に目を奪われて大切な積極自主の目標を見失ってはならないのです。考えることを意識しながら日々を過ごした者は、そうでない者と明らかな差が出ます。ぜひ、様々なことを考えながら過ごすことを意識してみてください。
 実際、皆さんの多くが今抱えている不安は、入校後に的中してしまうことの方が多いかもしれません。それ以上に多くの困難や壁にぶつかり悩むことでしょう。しかし、心配はいりません。あなたの周りには同じ志を持って苦楽を共にする同期がいます。親身になって手を差し伸べてくれる上級生がいます。共に困難を乗り越える中で築かれる絆は本当にかけがえのないものとなります。
 最後に、初代防衛大学校校長、槇 智雄校長が第5期生入校式において述べた言葉を贈ります。これは、現在の防衛大学校の学生のみで定めたルールのまえがきに載っている言葉でもあります。「従うことを語り、協力を言うは、一つのものの全体を見ることであり、これを構成する個人個性の重要さを忘れるきらいがあるのであります。従うことのみをもって足れりとし、自信、信念に生きる意欲のない者は、意義なき人生に堕しているのであります。」
74期の皆さんとここ小原台で共に成長出来ることを心から楽しみにしています。

植田 学生

 74期の皆さん、この度は防衛大学校合格おめでとうございます。入校日が近づくにつれ、期待や喜びとともに、新しい環境への不安や心配も募っている頃だと思います。少しでもその気持ちが和らぐよう、ここに2点ほどアドバイスを書かせていただきます。
 1つ目は「模倣」です。着校から入校式までの5日間は、不慣れなことや初めての経験が多く、戸惑う場面も多いと思います。分からない者同士で相談しながら行動を共にすることで、同期との距離は一気に縮まります。勉学・訓練・学生舎生活など、さまざまな場面で必ず壁にぶつかりますが、周囲をよく観察し、諦めずに模倣を続けることが確かな力になります。「何のために行っているのか」「将来どのような力につながるのか」を意識することで、より大きな成長が得られるはずです。
 2つ目は「縁を大切にすること」です。ここで出会う人々の数と多様さは、想像を超えるものがあります。特に困難を共に乗り越えた同期との絆は、強く固いものとなります。私は休日も同期と過ごすことが多く、彼らの存在に何度も支えられてきました。訓練や競技会を通して支えられていると感じたときは、その感謝を忘れず、今度は自分が誰かを支える存在になってください。
 最後に、防衛大学校での生活は決して楽なものではありません。しかし、その分だけ充実した日々とかけがえのない経験が待っています。皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。

石川 学生

 1年前、防衛大学校に入校するにあたり、私の中には楽しみな気持ちと不安な気持ちが混在していました。着校当初は、学生舎に漂う緊張感に圧倒され、「この中で4年間もやっていけるのだろうか」と不安が大きくなりました。しかし、何でも相談に乗ってくださる指導教官の方々、分からないことを丁寧に教えてくださる同部屋の上級生の方々、頼りになる上対番、そして何より同期の仲間たちに支えられ、不安は次第に和らいでいきました。
 防大には、すぐに相談できる人が周りにたくさんいます。困ったときは、気兼ねなく周囲を頼ってください。
 私が1学年の防大生活で最も大切だと感じたのは、最初の1カ月です。この1カ月を乗り越えれば、防大生活にも徐々に慣れることができ、心にも行動にも余裕が生まれてきます。その1カ月を乗り越えるためのコツは、「今日を頑張る」ことだと思います。最初は慣れない集団生活や、多くのやることに追われ、先を見据えて行動することは簡単ではありません。だからこそ、先のことを考えすぎず、「今」を踏ん張り、「今日」を精一杯頑張ることを積み重ねていくことが、成長への近道だと感じました。
 防大での毎日は非常に濃く、充実しています。高い志を胸に、まずは最初の1カ月を頑張りましょう。防大で皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。

学生シンポジウムを終えて

井上 学生

 12月20日土曜日、防衛大学校において第23回学生シンポジウムを開催しました。学生シンポジウムとは、例年12月に他大学の学生を招聘して安全保障や国際情勢に関する議論を行い、相互理解や信頼関係の構築を図ることを目的とした学生会議です。23回目となる今年は昨今の日本を取り巻く厳しい安全保障環境への危機感を反映して、『分断と多極化の世界における安全保障』という統一テーマのもと、グローバルなパワーシフト、核、経済安全保障、国内政治と安全保障、日米同盟の5つの分科会を設け、議論を行いました。参加した大学は、慶應義塾大学、神戸大学、國學院大學、国際基督教大学、拓殖大学、帝京大学、東海大学、東京大学、明治大学、早稲田大学 (参加大学は五十音順)に加え、大学院生や若手の研究者にもご参加いただきました。午前中は、国際関係学科の宮坂教官から基調講演をいただいた後、各大学が統一テーマに沿って研究した成果を発表しました。午後には、防衛大学校に対する理解を深めてもらうため、参加者を学生舎含む校内各所に案内し、その後、分科会に分かれて討議を行いました。討議では、それぞれの分科会で、多様な視点から闊達な議論が繰り広げられていました。議論の後は横須賀市内で懇親会を行い、今回の議論で生まれた絆を深めました。部外の参加者からは、シンポジウムに参加してよかったとの声を多くいただきました。我が校の参加者も他大学の学生の新たな視点や深い知見に触れ、刺激を得られたことと思います。
 改めまして、今回の学生シンポジウム開催にご協力いただいた国際関係学科の宮坂教官、そして実行委員会の皆様に感謝を申し上げます。また、部外の方々と調整しながらイベントを運営するという貴重な経験を通じて、私自身成長することができました。一方で、学生シンポジウムを企画運営する中で、討議や運営に関する課題も見つかりました。後輩たちには、今年度の課題を踏まえ、学生シンポジウムをさらに発展させていって欲しいと思います。

ICCに参加して

滝沢 学生

 第29回国際士官候補生会議(International Cadet Conference、以下「ICC」)は、13か国18名の海外士官候補生と選抜された31名の防衛大学校学生の合計49名の参加で開催されました。今回のテーマは「現代の士官に求められる資質」であり、私は実行委員長として参加しました。
このテーマには、2つの願いが込められています。まず、より一層複雑化する現代の安全保障環境の一翼を担う士官候補生一人ひとりに、その責任や役割を認識させ、思考を深めさせることです。次に、交流を通じてそれぞれの国と直接的な関係を構築することで、長期的な信頼関係につなげることです。この関係が将来の平和を築くための一助となればよいと考えました。
このテーマに沿って参加者は、フレンドシップとリーダーシップのバランスや新隊員教育といった内容について議論を深めました。自国の議論の枠組みでは出てくることはなかったであろう発想の転換もあり、各国の共通課題に対する新たな視点や解決策を見出すことができる会議となりました。
人工知能などの高度な情報技術の発達が著しい今の時代だからこそ、こうした直接的なつながりを持てる機会は重要であると再認識しました。その意味で、体力や直接的な防衛力といったものに焦点が当たりがちな自衛隊の中でも、ICCのような活動を通じて国際交流や学術的な取り組みがより広く知られてほしいと願っています。ご講演を賜りました日米協会会長の藤﨑一郎様をはじめ、ご協力くださいました皆様に心より感謝申し上げます。